生きづらさを克服し、望む明日を掴む

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短編小説 恋を教えて 2

江本、木之本、新藤、の他に見たことがない遠野竜二と言う名前がある。

まず、江本からのメッセージは、「今日はちょっと口説いてるみたいな感じになっちゃってごめん。結構俺1女へのノリは割とあんな感じだから、できれば気にしないでもらえるとありがたいかな~。

後、コンパの時桜ちゃんと離れたとこで話してて絡みたそうにしてたやついたから、一緒にしてグループライン作っといた。まあ木之本も一緒だから安心しといて。今度出来たらこのメンツで遊び行こうー」と言うものだった。

もはや、断れる空気でもないので、グループラインに参加することにした。

この遠野と言う男子に関してはまったく知らないし、不安ではあるが、木之本さんは良い人そうだし、入ったばかりの大学で交友を広めるチャンスでもある。

桜はそう前向きに捉えることにした。

 

それからと言うものグループラインは細々と続き、木之本が鎌倉の家から東京まで通っていると言うことをきっかけにして、鎌倉観光に行こうと言う話になった。

唯一知らない人物だった遠野は桜と同じ学校出身の2年生という共通点があることが分かったが、グループラインの中でも精々挨拶をした程度で、関係性は未知数だった。

 

そして、鎌倉観光の日当日

桜が駅で待っていると、最初に現れたのは木之本だった。

少し遠くからこちらを見つけたようで、手を振っている。

 「新藤さん早いね~ 私も早めにと思って15分前に来たのに。」

木之本は桜に向かって快活な笑顔で話しかける。

 「鎌倉なんて今まで行ったことないですし、駅の乗り換えとか迷うかなーと思って。

そしたら、ちょっと早めに着き過ぎちゃったみたいです。」

桜がそういうと木之本は感心したような様子で、

 「桜ちゃんは真面目だね〜。私結構適当なところあるからそういうとこ見習わなきゃと思うよ。」

大げさに頷いている。

 「え〜でも、木之本先輩こそすごく気が効くじゃないですか。

飲み会の時も助けてもらっちゃいましたし。」

桜がそういうと、木之本はすっかり気を良くしたようで、胸に手を当てて言った。

 「かわいい1女を守るのが私の使命みたいなところあるしね、それに江本先輩はまあルックスはイケメンだけどかなり女好きなところあるから心配になるしね。」

桜の言葉に、木之本はすっかり気を良くしたようで、胸に手を当ててそう言った。

木之本がここまでいうということは、江本はイケメンでモテるというので通っているのだろうが、桜にはいまいちそれが理解できなかった。

木之本ならきっと信用できるだろう。その時なぜかそんな予感がしたので、桜は江本に対する率直な印象を話すことにした。

 「実は、私、江本先輩のことちょっと警戒しちゃってて。そんなにモテるような感じの人なら私なんて全然眼中にないとは思うんですけど。」

 「眼中にないか〜 う〜ん、どうだろう。」

桜の話を聞いて、木之本は考えこむような様子を見せる。

桜がそれに合わせて黙っていると、木之本がゆっくりと口を開いた。

 「もし、本当に眼中にないんだったら多分この集まり自体ないと思うよ。

江本先輩は間違いなく桜ちゃんのこと結構気に入ってると思う。

それで、いきなり二人きりだと警戒されると思って、四人でってことにしたんじゃないかな。」

間違いなく気に入られている。

その言葉に、桜は正直言って面倒なことになったなと思った。

江本のことはまだ嫌いになったというわけではないが、第一印象からいくとあまり好きな方ではない。

桜は、自分が恋愛を好まないためか、どちらかというと大人しく話しやすいような雰囲気の男子と気があうことが多かった。

もちろんそれで告白されて困ったこともあるのだが。

「もう一人の遠野先輩っていうのはどんな方なんですか。」